哲学者の朝食はタバコとコーヒー

*フロイト(病気)とボルツマン(気象)のいる風景画*//

2017.05.03.01

人間は悲しい程に因果
律を求める動物である。
         中井 久夫

恋愛は非合理、労働は合理。。だ。これ
は心の構造に基づいている。意識という
合理と無意識という非合理。。だ。これ
らの力関係が均衡することによって心の
平衡が保たれている。従って、経済合理
性は、人間の合理性を前提とはしていな
い、となる。非合理的な人間の基礎の上
に、合理性を築く理論が必要だ。本論の
目的でもあるが、それらの均衡が破れ、
平衡が壊れた病者を対象としているから、
少し問題が複雑になっている。
意味、或いは価値、は、欲望が体系化さ
れ物象化された時に現れてくる。欲望だ
けでは価値はあるが意味はない、と考え
ている。人生の意味、或いは、生命の価
値、などへの問いはこの体系が崩れた時
に生じる。これはある意味、社会観、世
界観、価値観、等々の崩壊でもある。社
会は、法律、契約、規則、等、言語的な
体系である、と言い換えてもよいからだ。
そしてこれらの体系の基礎が、近親相姦
のタブーに在るとおれは考えている。近
親相姦願望が、社会的なFatherによって
否定され、恋愛感情となって、閉じた心
の世界から開けた心の世界へ変わるから
だ。従って、近親相姦のタブーが価値観
の源泉となり、心全体は、愛によっては
満たされることはなくなる。近親相姦と
いう閉じた心の世界でなければ、愛で心
を満たすことができないからだ。
心が社会に開けなくなると、この価値観
に疑問が起こる。何故、一体何のために、
という問いだ。恋愛も労働も、彼には不
可解なものとなる。ある意味、近親相姦
願望に魅入られ、呑み込まれた、と解釈
することができる。問題は、彼がタブー
を知っているということだ。彼は言う。
恋愛と労働だけではダメだ、或いは、恋
愛は彼を破滅させる。彼は労働について
考えるようになる。恋愛的には開かれて
いるが、労働的には閉じている、と言っ
てよい。

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