哲学者の朝食はタバコとコーヒー

*フロイト(病気)とボルツマン(気象)の描く千佳画*//

rain.18.03.28.02.ー降水と大気は量子効果を持つ(2)

12ミリ以下の降水量分布f(x)は、f(x)_{S_R}を量子統計とすれば、添え字はS_Rの値である、
         f(x)=f(x)_1-P(x)(f(x)_1-f(x)_2)
P(x)は、降水のエネルギーをE_1、大氣のエネルギーをE_2とすれば、S_Rの変形したものである。
         P(x) = \displaystyle\frac{E_2}{E_1}=S_R-1
P(x)は降水と大気のエネルギーの比である。従って、降水量分布f(x)の右辺第二項は大気の降水回数を表していると考えることができる。降水量分布を量子統計で表すと、或いは、降水が量子効果を持っているとすれば、降水の回数だけではなく大気の回数に対する考察が必要であることが分かる。
各降水量レベルの降水回数の揺らぎを検証することによって、それが、つまり、量子効果は大気であり、新しい力学系は降水と大気で構成されている、ということが、より一層明確となる。

いま、x_1の降水量を取る降水回数をc_1x_2c_2x_3c_3・・・・とし、次の条件を満たす、
         \sum_i x_i c_i = Q_r
         \sum_i c_i =C
グランドカノニカル分配関数Ξは次のとおりとなる。
         Ξ = \sum_C\sum_r exp(\displaystyle\frac{μC-Q_r}{λ})
           = \sum_C(\sum_r exp(\sum_i c_i(μ-x_i)/λ))
カノニカル分配関数Γを用いれば、
          Ξ = \sum_C e^{μC/λ}Γ
         Γ = \sum_r exp(-Q_r/λ)
である。 体積V、降水回数C、新しい温度λが分かっている時はΓを、体積V、化学ポテンシャルμ、新しい温度λが分かっている時はΞを用いる。
ここで、\sum_rは、\sum_i c_i =Cの条件下で現れる全ての微視状態について加えることを表す。それをさらにすべてのCについて加えるから、
         Ξ = \sum_1 \sum_2\sum_3・・・・exp(\sum_i c_i(μ-x_i)/λ)
と書き直すことができる。
c_iを0を含む整数とすれば、
          Ξ= Π_i (1-e^{(μ-x_i)/λ})^{-1}
ここで次の変換を用いた。
         1+ e^x +e^{2x} +e^{3x}・・・・= \displaystyle\frac{1}{1-e^x}
平均降水回数\langle c_i\rangleは、
         \langle c_i\rangle = \displaystyle\frac{1}{Ξ}\sum_C\sum_r c_i exp(\sum_i(c_i(μ-x_i)/λ))
            = \displaystyle\frac{1}{Ξ}(\sum_{c_1}exp(c_1(μ-x_i)/λ) )
              ・・(\sum_{c_i} c_i exp(c_i(μ-x_i)/λ) )・・
c_i以外の項は分母と分子で消去し合うから、
            = \displaystyle\frac{1}{(1-exp( (μ-x_i)/λ ) )^{-1} }
                 *(\sum_{c_i} c_i(exp( (μ-x_i)/λ) )^{c_i} )
            = \displaystyle\frac{1}{ (1-exp( (μ-x_i)/λ) )^{-1} }
                 *\displaystyle\frac{exp( (μ-x_i)/λ) }{(1-exp( (μ-x_i)/λ) )^2}
            = \displaystyle\frac{1}{exp( (x_i -μ)/λ)-1}
ここで次の変換を用いた。
         \sum_n nx^n = x\displaystyle\frac{d}{dx}\sum_n x^n
             = x\displaystyle\frac{d}{dx}(\displaystyle\frac{1}{1-x})
                                                                 =\displaystyle\frac{x}{(1-x)^2}

各降水量レベルの平均降水回数<c_i>は、グランドカノニカル分布を用いて、Cは降水回数の和、rは微視状態の数の和である、
       \langle c_i\rangle = \displaystyle\frac{1}{Ξ}
                                          \sum_C\sum_r c_i e^{μC/λ}exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_i c_i x_i)
        Ξ = \sum_C\sum_r e^{μC/λ}exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_ic_i x_i)
これをx_iで偏微分し、-λをかけると、
     -λ\displaystyle\frac{\partial c_i}{\partial x_i} =\displaystyle\frac{-λ}{Ξ^2}
                                                 (-\displaystyle\frac{\partial Ξ}{\partial x_i}\sum_C\sum_r c_i
                                                    e^{μCλ}exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_i c_i x_i)            +Ξ\displaystyle\frac{\partial}{\partial x_i}
                                      \sum_C\sum_r c_i e^{μC/λ}exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_i c_i x_i))
         = -\displaystyle\frac{1}{Ξ^2}(\sum_C\sum_r c_i e^{μCλ}
                                                      exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_i c_i x_i))^2
             + \displaystyle\frac{1}{Ξ}  \sum_C\sum_r c_i ^2 e^{μC/λ}exp(-\displaystyle\frac{1}{λ}\sum_i c_i x_i)
         =\langle c_i^2\rangle\ -\langle c_i\rangle^2
         =\langle(c_i-\langle c_i\rangle)^2\rangle
揺らぎの式が導ける。
また、\langle c_i\rangleは、
       \langle c_i\rangle =\displaystyle\frac{1}{exp((x_i-μ)/λ)-1}
より、
       -λ \displaystyle\frac{\partial c_i}{\partial x_i} = \displaystyle\frac{exp((x_i-μ)/λ)}{(exp((x_i-μ)/λ)-1)^2}
            = \displaystyle\frac{1}{(exp(x_i-μ)/λ)-1}
                 + (\displaystyle\frac{1}{(exp(x_i-μ)/λ)-1})^2
            = \langle c_i\rangle(1+\langle c_i\rangle)
従って、
       σ^2(c_i) = \langle c_i\rangle(1+\langle c_i\rangle)
各降水量レベルに配置された降水回数の揺らぎの2乗、σ^2(c_i)は、各降水量レベルに配置された降水回数の平均値<c_i>に等しい。右辺第2項は量子効果である。この簡単な命題が、降水と大気に新しい世界、量子の世界を開くことになる。

検証しよう。。

観測値の整理

降水量はアメダスの日降水量をもとにし、降水量は日降水量が連続している期間を合計したものであり、降水回数はその連続した降水期間の年間の個数である。
観測値の整理方法は、年間の降水量の集合を4mm/回づつに区切って、40mm/回までの10階級とし、それぞれの階級の度数を数える。それを1986年から2000年までの15年間調査し、平均し、過去15年間の揺らぎ、数学的には標準偏差σ、を分散σ2から求めた。同じ調査を中国、四国、九州、沖縄も含めた、17箇所の観測所で行い、それらの平均と一覧を、表3.と表4.に示した。

降水量分布f(x)による検証

揺らぎの理論値と、中国、四国、九州、沖縄も含めた、17箇所の観測所の過去15年間の気象観測値から、各観測所の揺らぎを求め、それを平均した場合と、17箇所の過去15年間の気象観測値全てから揺らぎを求めた場合の結果を表5.及び図3-1.と図3-2.に示した。
図3-1.の場合は古典統計の揺らぎを、図3-2.の場合は量子統計の揺らぎを示しているが、各観測所の揺らぎの平均も全ての観測値の揺らぎも4mm以下の降水量で理論値から大きくずれていることがわかる。
揺らぎが正規分布f(y)をしていると考えると、平均値cと標準偏差σの関係は次のとおりである。
         f(y) = \displaystyle\frac{1}{σ}
                                                              \displaystyle\frac{1}{\sqrt{2π}}e^{-(y-c)^2/2σ^2}
表5.の4mm以下の降水量では、古典統計の場合はc=σ^2=14.85となっているはずであるがσ^2=10.96、量子統計の場合はσ^2=18.51となっているはずであるがσ^2=15.19である。両者とも平均値の位置で、本来の揺らぎの分布より少し痩せて背高のっぽの分布をしていることになる。
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古典統計の場合どの程度痩せているのか計算してみると、平均値の位置でのf(y)は、
         f(y) = \displaystyle\frac{C}{σ}\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2π}}
C=60.19σ=3.311より、f(y)=7.252
         7.252 = \displaystyle\frac{C_S}{\sqrt{14.85}}\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2π}}
         C_S =70.05
         ΔC = 70.05-60.19 = 9.86
観測個数が9.86個少なくなっている。ΔC=60.19*0.1974/1.1974=9.92とよく一致している。

4mm以下の降水量の揺らぎのずれが、理論値と観測値のずれの原因かどうかを検証すると次のとおりである。
自由度1のボルツマン分布を用いた場合と、中国、四国、九州、沖縄も含めた、17箇所の観測所の過去15年間の気象観測値から、各観測所の降水量分布f(x)を求め、それを平均した場合と、f(x)の観測値の4mm以下の降水量の降水回数c_iと全ての降水回数Cを次のとおり変更した場合を、表5.・図4-1.に示した。
4mm以下で平衡点が移動したと考えて、
         c_i = 3.311^2 + 9.86 = 20.82
         C = 60.19 + 9.86 = 70.05
         \sum f(x) = 1
理論値と修正した観測値が良く一致している。

同じように、量子統計の場合を考察する。
量子統計では、ΔC = 60.19*0.1974 =11.88。観測個数が11.88個少なくなっている。
自由度1のボーズ・アインシュタイン統計を用いた場合と、中国、四国、九州、沖縄も含めた、17箇所の観測所の過去15年間の気象観測値全てから降水量分布f(x)を求めた場合と、観測値の8mm以下の降水量の状態数を次のように修正した場合を、表5.と図4-2.に示した。
4mm以下の平衡点が移動し、量子効果を考慮して、
         15.19+9.86 *1.1974 = 26.996
4~8mmの平衡点が移動し、量子効果を考慮して、
         8.85 +(11.88-9.86)*1.1974 = 11.27
         C = 60.19*1.1974 = 72.07
         \sum f(x) = 1
理論値と修正した観測値が良く一致している。

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中国、四国、九州、沖縄も含めた、広い範囲で平均降水量がλ/2=30.30kgであり、この広い範囲全体が、降水回数が平均値を中心として揺らいでいる、一つの巨大な平衡系になっていると考えることが出来る。また、各観測所の揺らぎは古典統計の、系全体の揺らぎは量子統計の揺らぎを示す。系は古典統計と量子統計を同時に含んでいる。他には、降水回数は理論値に比べると約12個少ない。年間降水回数のほぼ20%である。これは量子効果分に等しい。理論値からずれた降水回数は観測されていないから、観測されない降水の範囲、0.5mm以下、であれば降水量の平均値が変わるはずである。しかし、観測値を修正して理論値とほぼ一致させた場合でも降水量の平均値は変わらない。従って、降水以外のもの、大氣の降水回数である、と考えることができる。観測されない降水回数が大気の降水回数であるとすれば、大氣もまた同じ平均降水量を持つことになる。降水と大気を含む、降水と大気で構成された、新しい力学系が必要である。